書籍紹介、「経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて」 まとめ・紹介記事となります。
一度しかない人生を、お金の心配をせず、自由に気分よく生きていくために。
【山崎元 最後の書き下ろし】
- 「余命3カ月なら、ぜひやっておきたいと思った3つのことのうちの一つが本書の執筆でした。
- 息子にも、読者にも、本書が経済と付き合う上で、いつまでも役に立つ『明るい人生のマニュアル』であり続ける事を、著者は心から願っています」(著者あとがきより)。
- 山崎元氏が実際に息子へ送った手紙「大人になった息子へ」からできた書籍が本作品となります。
- 大学に合格した息子へ手紙を送ったことをきっかけに、闘病中の中で新たに書き下ろした。
- 実際の手紙原文も、全文収録されています。
- 株式市場との付き合い方、最初の仕事の選び方、リスクとサンクコストについて、自分の人材価値とは何か?
- 人生をサバイブする戦略が満載で、「モテ」や「酒の飲み方」などの、楽しいアドバイスも含まれています。
- 自身(山崎氏)も12回の転職を経て体得した処世術も多くちりばめられ、読者に多くの気づきを与えてくれる。
- 働き方や投資、お金との付き合い方だけでなく、「幸福の決定要素は、実は一つだけ」「モテない男は幸せそうに見えない」など、経済評論家・山崎元が考える「小さな幸福論」を語ります。
- 彼がこれからを生きる息子へ、そして全ての読者に向け、自身が長年追究してきたお金と人生、幸せについて、いちばん大事なことを渾身の力を込めて書き下ろした、最後の一冊となります。
ひとり株
・「銀行でお金の相談をするのは、カモがねぎを背負って来るようなもの」?など
辛口かつユーモラスに語り、人気を博してきた経済評論家・山崎元さん。
・近年では、書籍の他、よくyoutube出演で拝見する機会が多かった印象ですね。
・もっと多くのメディア・書籍で活躍されるコトを楽しみにしていただけに、誠に残念です。
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目次・各章・まとめ(抜粋)
- まえがき
- 第1章 働き方・稼ぎ方
- 「昭和生まれの働き方常識」は”割がわるい”
- 「新しい働き方」は効率性と自由を求める
- 株式による報酬を取り込め
- 「株式で稼ぐ働き方」を実践せよ
- 株式の報酬には複数の魅力がある
- 大金持ちになる方法の鍵は「有利で安全なレバレッジ」
- 単純な借金は危険すぎる
- 不動産投資は楽なものではない
- ほか・・・。
- 第2章 お金の増やし方と資本主義経済の仕組み
- お金の運用について必要な「基本」はこれだけ
- 借金なしに済む「生活資金」は常に確保せよ
- 運用資金は全額「全世界株式のインデックスファンド」だけでいい
- どうしても損が嫌なら「個人向け国債変動金利型10年満期」
- 金融機関はネット証券大手がいい
- 運用の3原則は「長期」「分散」「低コスト」
- リスクを取りたくない労働者が安い賃金で我慢する
- 分散投資は投資家が自分でできる運用の改善だ
- お金は、シンプルに管理して、おおらかに使う
- ほか・・・。
- 第3章 もう少し話しておきたいこと
- 働き方のコツ、覚書
- 自分の人材価値を中心に考える
- 最初の仕事は「興味が持てて」、「倫理観に反しない」もの
- 早く「転職できる人材」になる
- 自己投資で得るものは、知識・スキル・経験・人間関係・時間
- 時間の値段を意識する。「年収1千万は自給5千円」
- 一つの分野への自己投資の目処は「2年」
- 「頭のいい奴」「面白い奴」「本当にいい奴」と付き合う
- 本業も副業も時々見直せ
- ワークライフバランスは「ほどほど」に
- ほか・・・。
- 終章 小さな幸福論
- 幸福の決定要素は、実は一つだけ
- お金と自由とは緩やかに交換可能だが、それで幸福か?
- モテない男は幸せそうに見えない
- 仲間内の賞賛には高い価値がある!
- 価値観の99%は他人が作った概念でできている
- 自己承認感によるマインドコントロール
- 複数の「場」を意識的に持て
- 他人との比較という厄介な問題がある
- ほか・・・
- 付記 大人になった息子へーー息子への手紙全文
- あとがき
ひとり株
・お金の稼ぎ方・増やし方について、不利な側に回らない、ダマされない事への意識がしっかり反映された内容でした。
・過去、山崎氏の主張を知っている身としては、目新しい内容は少ないですが、それだけ重要度の高い確信なのだと感じましたね。
・自分も子供たちに、一体何を残せるか、今後伝えられるか、考えさせられました。
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著者・編集・商品情報
- 山崎元(ヤマザキハジメ)
- 日本の経済評論家で、専門は資産運用。
- 1958年、北海道生まれ。
- 東京大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。
- 野村投信、住友信託、メリルリンチ証券、パリバ証券、山一証券、明治生命、UFJ総研など12回の転職を経験。
- コンサルタントとして、資産運用分野を専門に手掛ける他、経済解説や資産運用を中心にメディア出演、執筆、講演会多数。
- 2005年~2023年3月まで、楽天証券経済研究所客員研究員を務める。
- 2022年8月に、食道がんを告知され、闘病生活に入る。
- 2024年1月1日、食道がんにより、都内自宅において永眠。
- 発売日: 2024年02月15日頃
- 著者/編集: 山崎 元(著)
- 出版社: Gakken
- 発行形態: 単行本
- ページ数: 192p
- ISBN: 9784054069756
(出典:ReHacQ)
投資商品に対する警告
- 世の中にある運用商品の99%以上は、はじめから検討に値しないクズである。
- 外貨建ての保険や投資信託などを売るセールスマンに外国通貨の先行きなどわかるはずもないし、そのセールスマンが属する会社の研究所やエコノミスト、運用のプロにも先行きはわからない。ブラックロック、フランクリン・テンプルトンなどグローバルな投資を行う一流の運用会社であっても、外国の国債や通貨の先行きはわからない。彼らがリスクの高い新興国の国債などに投資できる理由は、1つには分散投資ができるからその一部として投資できるのであり、もう1つには他人のお金だからだ。株価の下落を心配して株式を売り、株価が下がったところで買い戻そうといった試みは、プロがやっても成功しない場合のほうが多い。
- 金融商品を買う場合「年間の総支払い手数料が0.5%を超えるものを決して買わない」と心に決めておくこと。
公的年金への見解
- 公的年金は継続性に問題はないが、向こう30年くらいの間に2~3割程度縮小する。加えて、政府が言う所得代替率は、年金の受取額から差し引かれる税金、社会保険料を考慮していない名目額ベースのものなので、個人が将来生活の参考にするには問題があり、「手取りベースの所得代替率」を想定するにはさらに十数%のディスカウントが必要だ。
- 「老後2000万円問題」以降、霞が関方面では使用を避けられる傾向にある言葉らしいが、「自助努力」は重要だ。
金融機関に関する見解
- 銀行は決済業者と個人の帳尻を決済するだけで、個人の行動に関する情報を持てない。金融ビジネスの主なプレーヤーは、案外短期間で大きく入れ替わるだろう。当面は、キャッシュレス決済で誰が覇権を握って、データを保有するようになるのかに注目したい。
- 金融機関が売ろうとしている「典型的なダメ投信」の商品と売り方の特徴を以下のようなものだと示している。
- (1)まず、「たとえば65歳で3500万円持っていても、資産を普通に取り崩すと、90歳になる前に資産が尽きます……」などと脅す。
- (2)次に、「上記のケースで、資産が3%の利回りで運用できると、110歳くらいまで『資産寿命』を延ばすことができます」と誘う。
- (3)商品は、「3%程度の利回りを目指す」などと、いかにもこれが良い資産寿命延命策であるかのように装う。
- (4)年金が入る偶数月ではなく奇数月に分配する商品が多い。高齢者に「安定的な現金収入のある生活」をイメージさせる。
- (5)商品は、販売手数料2%程度、運用管理費用年間1%程度のものが多い。
- (6)商品によっては、年間に運用資産額の「4%」「7%」「15%」などと、「資産の取り崩しニーズ」への対応を標榜するものもある。
保険商品に関するアドバイス
- 貯蓄性の生命保険(外貨建ての終身保険など)のように実質的な手数料が明示されていないものや、自分で調べなければわからないものに関しては、「すべて」ダメだと考えていいと警鐘を鳴らしている。
- 近年よく売られている外貨建ての生命保険など、すべて検討に値しない商品だと考えていいと述べている。手数料を知らずに商品を買うのは、控除率を知らずに馬券を買うくらい愚かなことであり、理性のある人間がすることではないと警鐘を鳴らしている。
- 民間生保の「がん保険」は不要である。自身が癌になっても、結論は変わらない。
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